私道や境界をめぐる問題を抱えた土地、法的手段による解決方法

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土地を所有している場合、私道の利用方法について、隣人とトラブルになっているケースがあります。私道の利用を急に禁止されたり、自分の私道に勝手にものを置かれたりして困ってしまうこともありますし、土地の境界が明らかにならず、境界トラブルが発生している場合もあります。

このように、私道や境界のトラブルを抱えた土地を所有している場合、大変住みにくくなりますし、そのままでは土地の売却なども難しいです。

そこで今回は、私道や境界をめぐる問題を抱えた土地について、法的手段によって問題解決する方法を具体例を交えて、ご説明します。

 

1.私道を通りたい場合のトラブル

 

1-1.具体的にどんなケース?

私道の利用方法について、まずは、どのようなケースで私道トラブルが起こるのか、見てみましょう。

Aさんの家はBさんの家よりも奥まった場所にあるので、Aさんが自宅から公道に出る際、Bさんの私道を通らせてもらうと便利でした。

そこで、長年Bさんの私道を通って自宅への出入りをしていましたが、このたびBさんの父親が亡くなり、相続した息子(Bさん)が急に「ここはうちの私道だから、通るな」と言って利用を禁止されてしまいました。

Aさんは、その私道を通らないとかなりの遠回りになってしまうので、できればそのまま私道の通行を継続したいと考えています。

このように、私道の通行を制限されて不便になってしまったら、法的にどのように対処すれば良いのでしょうか?

1-2.基本的には話合いで決定する

AさんとBさんの私道トラブルの解決方法ですが、このように他人の私道の通行を突然制限されてしまった場合、まずは土地所有者と話合いをすることからはじめます。

これまで私道の利用を認めていたのに、どうして急にだめだと言い出したのか、何か解決の糸口がないか、しっかり話し合ってみましょう。ここでわかり合って、Bさんが土地の利用を許してくれたら問題を解決できます。後々のトラブルに備えるため、土地利用に関する覚え書きなどを作成しておくと良いでしょう。

1-3.調停で話し合う

AさんがBさんに話合いを持ちかけてもBさんは聞く耳を持ってくれませんでした。このような場合、AさんはBさんに対して調停を起こすことができます。

このとき利用する調停は、通常の民事調停の手続きで、Bさんの居住地の簡易裁判所に対して申立をします。

調停では、間に裁判所の調停委員や調停官(裁判官)が入って話合いを仲介してくれるので、AさんとBさんは直接顔を合わせる必要がなく、お互いに落ち着いて話し合いをすすめることが可能になります。

ここで、AさんとBさんの間に合意ができればトラブルを解決することができます。

たとえば、AさんがBさんに対し、私道の通行料として月々数千円程度の支払をするという条件で私道を通らせてもらうなどの条件でお互い合意ができれば、トラブルを解決することができます。

2.私道を勝手に使われている場合

不動産売買をするときには、私道のトラブルには巻き込まれたくないものです。

囲繞地通行権~私道トラブルを防ぐためにも

2-1.具体的にどんなトラブル?

次に、自分の私道を勝手に使われてトラブルになるケースもあります。

以下で、具体例を見てみましょう。

Aさんは、私道を所有していて他人の通行も許していましたが、最近私道上にゴミが投棄されたり勝手に他人の私物が置かれていたりしていることが気になっています。

犯人はBさんであるとの目星はついているのですが、どのようにして解決すれば良いのか悩んでいます。

このように、他人に勝手に私道を使われてしまった場合には、法的にどのような対処方法があるのか、以下で見てみましょう。

2-2.まずは話合いをする

自分の私道が勝手に使われている場合にも、まずは利用者と話合いをすることが解決の糸口になります。

そこで、AさんはBさんに連絡を入れて、その場所が自分の私道であることを説明し、利用権が認められないことを説明して、利用を差し控えてもらうように要請します。

ここでBさんが納得してくれたら、問題は解決します。

口約束では心配なので、AさんはBさんに要求して、「今後土地に立ち入らない」という内容の念書を書いてもらうことにしました。

念書より効力の強いものがほしければ、土地利用方法に関する合意書などを作成してもらうこともできます。

これらの書類にBさんに署名押印してもらって作成日付を入れたら、一応安心できます。

2-2.裁判を利用する

本件でBさんが話合いに応じない場合には、Aさんは裁判所の手続きを利用することになります。

この時利用できるのは、簡易裁判所の調停手続きと地方裁判所の訴訟手続きです。

調停の場合には、自分が私道を使いたい場合と同様、Bさんに対して民事調停を起こし、その手続き内で土地の利用をやめるよう話し合いをします。

調停によっても解決できない場合には、裁判を起こしてBさんに対し、土地利用の差し止めを請求することができます。

裁判をした場合、基本的にはAさんに土地所有権があり、妨害排除請求権が認められるので、Bさんに対して立ち退き命令が出る可能性が高いです。

Aさんが、Bさんによる不当な私道利用によって損害を受けている場合には、Bさんに対して損害賠償請求をすることも可能です。

たとえば、ゴミの不法投棄により、片付けやゴミ処分の費用がかかった場合などには、その費用をBさんに支払わせることなどができます。

3.境界トラブルがある場合

境界トラブルがあると、土地を売りづらくなってしまうものです。

下記のページもご参考くださいませ。

私道のトラブル、隣地の方と穏便に解決して不動産を売却する

 

3-1.境界トラブルが起こるケース

土地のトラブルとしては、境界に関するトラブルも多いです

また、具体的なケースを見てみましょう。

AさんとBさんは隣地の所有者ですが、突然Bさんが、「うちの土地に侵入している」と言ってきました。

Aさんが驚いて何事かと尋ねると、Bさんは、「本当の土地境界はここだ」と言い出して、今までのAさんの認識とは全く異なる場所を境界だと言ってきました。

その境界線はAさんの土地に大きく侵入していたので、Aさんが抗議するとBさんは「うるさい!」と言って、Aさんの土地内にフェンスをもうけてきました。そして「入るな!」書いたのぼりまで立てられました。

Aさんは納得できないので、トラブルを解決したいと考えています。

3-2.境界トラブルの基本的な解決方法

AさんがBさんとの土地の境界トラブルを解決したい場合、基本的には土地測量によって解決することになります。

AさんとBさんが一緒に土地の測量に立ち会わないといけないので、AさんはBさんに対して連絡を入れて土地測量をすることに納得してもらいます。その上で、土地家屋調査士に依頼して土地の測量を実施してもらいます。

そして、対象土地の公図や地積測量図、過去の図面などの資料や登記に関する情報などを集めて、本当の土地境界はどこかということを特定してもらいます。

測量と資料の調査によって土地の境界が発見出来たら、その内容で図面を作成してもらいます。そして、AさんとBさんが双方とも納得してその地積測量図を添付した境界確認書に署名押印します。

このことによって、土地の境界が確定されて、トラブルを解決できます。

3-3.筆界特定制度を利用する

Bさんが土地測量に協力してくれない場合や、測量に立ち会っても境界確認書に署名押印してくれない場合があります。

このようなケースでは、Aさんは、法務局の「筆界特定制度」を利用すると解決できることが多いです。

筆界特定制度とは、争いのある土地境界について、法務局の専門の登記官が関与して決定してくれる手続きです。

申請すると、法務局の登記官や外部の筆界調査委員などの専門家が土地の調査にやってきて、過去の資料などをも照らし合わせて筆界(境界)を特定してくれます。

この結果にAさんとBさんが両方とも納得すれば、その内容で土地境界が確定されて、トラブルを解決できます。

筆界特定制度は、法務局という公的機関が境界を確認してくれるので公平感がありますし、裁判と比べて費用もさほどかからず、解決までの期間も短いのでメリットが大きく、おすすめの解決方法です。

3-4.境界確定訴訟を利用する

Aさんが筆界特定制度を利用しても、その結果に納得できないことがありますが、筆界特定制度の結果を争いたい場合には、裁判所で境界確定訴訟を起こす必要があります。

本件では、Bさんが法務局の決定に納得せず、境界確定訴訟を起こしました。すると、Aさん宛てに裁判所から呼出状が届き、AさんとBさんは裁判の場で、互いに自分が主張する境界について主張と立証を展開して争うことになります。

境界確定訴訟では、裁判所は当事者の主張内容にとらわれずに正しいと考える境界を特定しますので、AさんやBさんが主張していたものと異なる境界が認定される可能性もあります。

本件でも、Aさんが主張していたものともBさんが主張していたものとも異なる境界が認定されて、AさんにとってもBさんにとっても予想外の結果になってしまいました。

また、境界確定訴訟の期間も2年の長期に及んでしまい、双方とも高額な弁護士費用や土地測量のための測量費用が必要になり、大変な出費と労力がかかりました。

境界トラブルを解決したいなら、できれば裁判まではしなかった方がAさんにとってもBさんにとっても、お互いメリットがあったと言えるでしょう。

 

このように、私道や境界のトラブルを抱えていると、解決のためには大変な労力がかかります。手続きの種類もいろいろとあるので、わからないことがあったら当社にお気軽にご相談くださいませ。

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