1.選んでは駄目かもしれないフルリフォーム業者
良い一戸建てのフルリフォーム業者を探すことは簡単ではありません。
ただのフローリング張り替え工事やトイレの交換工事、塗装業者を探すだけなら簡単です。
チラシやリフォーム本、インターネットでも探すことができます。リフォーム業者の見積もり比較がしやすく、安い業者や対応が良い業者の判断がつきやすいです。
ただし、戸建ての全面リフォームやフルリフォームに関しては個別発注がむずかしく、フルリフォームを行ってくれる業者を探す必要があります。
大手リフォーム会社や地元工務店・設備業者・塗装業者・内装業者・屋根業者と、沢山の住宅・建設会社が多く、リフォーム業者の選定が難しいでしょう。
見積もり比較や見積もりの内容をチェックすることも、素人にとって簡単ではありません。
どちらにしても、1社だけを選定して見積もり依頼や契約を交わすのは危ないです。
1−1.大手リフォーム会社
今日では大手の不動産会社や財閥系の会社もリフォーム業界に参入しております。
大手のリフォーム会社の良い所は会社の資本力があり、ユーザーからしたら大手だから騙さないだろうという安心感があります。
デメリットとしては、担当してくれる営業マンがリフォームや建築について詳しくなかったり、中小に比べて見積もりの返事やレスポンス、フットワークが遅いこともあります。
また現場のリフォームにかかわる現場監督や大工、職人は下請けの会社が行うため、リフォーム代金が高い傾向にあります。
大手リフォーム会社でも現場に入ってる下請け会社の作業内容や腕が悪いこともあり、大手リフォーム会社だから一概に安心できるとは言えません。
1−2.見積書や図面が適当な業者
見積書が適当なリフォーム業者は多いのです。材料や単価・数量を記載せずに一式表記したり、図面や仕様をつくってこなかったりします。
見積書や図面、仕様書、工程表などをしっかり作ってくれるリフォーム業者を選ぶことは大前提です。
適切な基準で見積もられてるのかどうか判断しないといけません。
リフォーム工事の相場や材料相場を理解することで安いかどうか判断することができます。
また見積もりはなるべく細かくチェックしてください。
ただ、相場や内容を理解せずに強引に値切ってしまうお客さんは敬遠されやすいです。
リフォーム業者によっては手抜き工事や材料の質が落ちるなどの原因となってしまいます。
リフォーム工事は双方が納得してすすめたいものです。
知っておきたいリフォーム工事の相場
・外壁塗装 30坪住宅の場合 60万円から80万円
・ユニットバス工事 30万円から100万円
・トイレ工事 10万円から50万円・システムキッチン工事 50万円から200万円
・フローリング工事 6帖あたり5万円から10万円
・クロス張り替え 6帖あたり5万円から6万円※在来工法の場合には解体費や補強工事・電気水道工事が必要になってくるため、相場より高くなってしまいます。
またリフォーム業者によっては箇所ごとに数字の差が出ます。フルリフォームの場合には総額で判断するべきです。
外壁や屋根、大工工事に強い業者がフルリフォームを対応してくれる場合には、見積もりの内容としては外壁や屋根の見積もりは相場より安くクロス工事が相場より高い場合もあります。
1−3.見積もりや諸経費の説明が曖昧な業者
お客さんから最もわかりにくい見積書の項目が『諸経費』です。
諸経費には内訳や材料などの記載はなく、数量は一式で記載されています。
お客さんからしたらこの諸経費は何の費用なんだと疑念を感じる方もいらっしゃいます。
諸経費はけずれるんじゃないだろうか
諸経費はリフォーム業者にいく余分な営業利益なんじゃないだろうか
諸経費は払う必要ないんじゃないだろうか
見積書の内容や諸経費について、リフォーム業者はお客さんにしっかりとご説明をしておく必要があります。
リフォーム業者によって見積書の調整の仕方はことなりますが、諸経費とは下記の費用にあたることが多いです。
諸経費とは
現場監督者や営業担当者の人件費
交通費や駐車場代
図面作成代、印紙代や雑費
万が一追加工事が発生した場合の補てん費
営業利益
1−4.悪質訪問販売のリフォーム業者
消費者生活センターに相談が多い、訪問販売業者の悪質リフォーム被害です。
お客さんの不安感をあおる(建物が倒れる、雨漏りしてる、老朽化が酷い、シロアリの被害がある)
営業がしつこい、強引な契約を迫ってくるなど
訪問販売によるリフォーム契約の場合にはクーリングオフが適用できます。
訪問販売の営業マンは建築経験や現場知識が少なく、契約さえ取れれば良いというスタンスであり、素人の営業マンが多いです。
的確な建物診断をしてるわけでもなく、契約を取ったら後は工務店に丸投げすることがあります。意味のないリフォームや補強工事をしては注文者にとってお金を捨てるようなものです。
いずれにしても、リフォームとは自分たちの不満や改善したい箇所を明確にしてリフォーム業者と打ち合わせすることが大事なのです。
その点を明確にしておかないと、訪問販売業者でなくとも業者に言われるままに追加工事をしてしまい予算オーバーになってしまうなど、トラブルを招く可能性があります。
詳しくは『悪質訪問販売のリフォーム業者に気を付けたい3つのポイント』をご参考くださいませ。
1−5.施工実績が少ない業者
フルリフォームの施工実績が多い業者に依頼しましょう。
古家となると、解体作業や補強工事が必ず必要になります。築年数が古い木造住宅の施工実績が多いリフォーム業者でないと、的確なアドバイスやリフォーム工事をしてくれない可能性があります。
またフルリフォーム実績が少ないリフォーム業者はお客さんにとってはトラブルがつきものです。
リフォーム業者が手掛けた施工現場や現在手掛けている現場を写真で見せてくれたり、直接現場案内してくれる業者は安心できるといえるでしょう。
2.良いリフォーム業者を選ぶためにも
見当違いのリフォーム業者に依頼しないためにも良いリフォーム業者を選びましょう。
良いリフォーム業者とはリフォーム時だけでなく、クレーム対応やアフターフォローなどしっかり行ってくれるものです。
2−1.的確なアドバイスをしてくれる業者
フルリフォームをするにあたって、土台や床下の状況・柱の老朽度をしっかり調査しない業者もいます。
築30年から40年以上たってる物件は老朽がすすんでいるので、必ず床下や下地材、柱などの調査はしてほしいところです。
表層リフォームの依頼があったとしても、お客さんの為に事例や対策を交えて的確なアドバイスを送ってあげるのが良心的なリフォーム業者であります。
2−2.現場管理がしっかりされてるリフォーム業者
よい職人や大工がしっかり現場で責任もって働いてくれてるかどうか大事なことです。
施主さんが住みながら、リフォーム工事を数か月間にわたって行うことだってあります。
当たり前の常識をもって、礼儀をもって施主さんに接することができない職人さんも中にはいます。
- 施主さんや近隣の方にはっきりとした明るい挨拶をしない
- 勝手にトイレや水回りを使用してしまう
- 一声なく、勝手なところに資材を置いたり、スリッパを履いてなかったりする
- 笑い話をしながらの作業、家の前の地面に座り込んで飲み食いや煙草を吸う
- 騒音が出るほどの作業、工程通りでなく現場の方からも聞いていなかった
- ゴミや資材を置きっぱなしで帰宅してしまった
居住している人たちの生活に悪影響を与えないように音などの気配り、作業中のルールや段取り、挨拶などは当たり前のことです。
また小さな子供や高齢者の方がいる場合には特にリフォーム会社が注意をしていないといけません。工具や資材の出しっぱなし、また騒音が出るほどの作業をするにしても近隣の方に事前説明やお声かけをしっかりしておくことです。
リフォーム時に騒音は必ず出てしまいますので、リフォーム業者から施主さんや近隣の方への事前の説明、また丁寧で明るい挨拶は必要不可欠なのです。
現場管理がしっかりできてるリフォーム業者を選びたいところです。
2−3.チラシやホームページから問い合わせする場合
リフォームのチラシや折り込み広告、インターネットやホームページからお問い合わせをする場合には
事前にリフォームの要望点や不満点を明確に伝えておいたほうがリフォーム業者としても見積もりを作成しやすいです。
フルリフォームや大規模リフォームの場合には複数の職人や下請け会社が入ってきます。
家の情報やリフォームしたい箇所、条件などをリフォーム業者に伝えておくことによって、リフォーム業者から提案を受けやすくなります。
2−4.契約前、着工前の打ち合わせがしっかりしてる業者
良いリフォーム業者は契約前や着工前の打ち合わせや段取りにしっかりとした時間を割きます。
適当な業者や悪質業者ははやくリフォーム契約をまいてしまおうと行動します。
契約をはやくすることが悪いことではないですが、お客さんの要望や予算、リフォーム希望などを拾った上でリフォーム内容や間取り、材料等を決めないと満足いくリフォーム結果になりません。
フルリフォームは個別リフォームと違って、段取りが非常に大事です。昔から建築やリフォームは段取り八分といわれています。
急かしてくるリフォーム業者でなく、打ち合わせや段取りに時間をしっかり割いてくれるリフォーム業者が良い業者です。
まとめ
一生に1回あるかないかのフルリフォーム。
フルリフォームや建て替えは1000万円を超えてしまうこともあるのです。
安心できるリフォーム業者を選びましょう。